
粗灰分(Ash)
粗灰分は、ペットフードを燃焼させた後に残るミネラル成分の総量を示す指標です。ミネラルは、ペットの骨や歯の健康維持、体液バランスの調整、神経機能の正常化、筋肉の収縮、そして様々な酵素の働きを助けるなど、生命維持に不可欠な必須栄養素です。
総合栄養食として販売されるペットフードは、AAFCO(米国飼料検査官協会)やFEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)といった国際的な栄養基準に適合するよう設計されており、これらの基準には、個々の必須ミネラルの最低含有量と、過剰摂取を防ぐための上限含有量が厳密に定められています。
しかし、粗灰分が高いということは、ミネラルの総量が多いことを意味し、特定のミネラル(特にリンやマグネシウムなど)が過剰に摂取されると、尿路結石のリスクを高めたり、腎臓に負担をかけたりする可能性があります。そのため、ペットの健康を最適に保つためには、単に粗灰分の数値を見るだけでなく、フードのミネラルがバランス良く含まれているか、そして個々のペットの健康状態(特に腎臓病の有無など)に合致しているかを考慮することが極めて重要です。
ケリーアンドコーの総合栄養食 RAW DINNER(ドッグフード・キャットフード)をはじめ、RAW TREATS(犬用おやつ・猫用おやつ)やDINNER BOOSTER(犬用ふりかけ・猫用ふりかけ)では粗灰分量(割合)を各商品毎に掲示しています。また、総合栄養食ではリンやカリウムなどの各ミネラルの量も記載しています。